2017年9月7日(木) コミュニケーションエナジー㈱(東京都港区)のセミナールームにおいて、『IoT、RIPSによる簡単ロボット導入セミナー』を開催いたしました。直前のご連絡にも関わらず、当初の予定数50名を超える皆様にご出席いただき、大変盛況のうちに終えることが出来ました。ご出席を頂戴しました皆様に改めて御礼申し上げます。
当日は、経済産業省 にて「ロボットシステムインテグレータ(ロボットSIer)のスキル標準・プロセス標準」を中心として取り纏められた、製造産業局 産業機械課 ロボット政策室 技術総括係長 小林寛様をお招きし、「ロボットやSIerに関する政策動向について」と題してご登壇をいただきました。
小林様からは
①中小企業の経営者の多くは、成長に必要な要素として利益率や売上高を伸ばすことが重要と考えている一方、積極的な投資が必要という意識とは乖離があり、必ずしも設備投資に結びついていない。
②我が国を「世界一のロボット利活用社会」にするという目標のもと、日本ロボット工業会では経済産業省からの補助(定額)を受けて、「ロボット導入実証事業」を実施、我が国におけるロボット利活用のフロンティアを開拓している。
③ ロボットを使用した機械システムの導入提案・設計・構築等を行う「ロボットシステムインテグレータ」(ロボット SIer)と呼ばれる企業は、今後のロボットの導入促進に向けて重要な存在である。中小企業や三品産業(食品・化粧品・医薬品)、サービス業の現場など、国内にはロ ボット導入に関する広大なフロンティアが存在。現状の技術やサービスに、ロボットを操る術が合わされば、どんな新しいことができるだろうか。システムインテグレータが、この国の現場の在り方を変えるかもしれない。
④ユーザー・SIerのマッチング促進に向けた環境整備のため、ロボットシステムインテグレータ(ロボットSIer)スキル標準を策定した。 ロボットSIerとしての能力(スキル構成)を見える化できる診断ツールであり、能力的に秀でている分野と不足している分野を可視化することで、具体的な対応方針の検討が可能になる。他社と自社の得意分野を掛け合わせたマッチング=協業により、規模の小さい企業であっても大掛かりなシステム構築に携わることが可能となり、自社の受注機会を拡大させる可能性を持つ。
⑤ロボットシステムインテグレーション導入プロセス標準「RIPS」(Robot system Integration Process Standard)は、ロボットシステムの構築プロセスを最適化する工程管理手法で 、このRIPSの活用により、作業工程や作成するドキュメントを標準化することで、作業の見える化や顧客との確実な合意形成を実現させ、ロボットシステム構築プロセスの最適化を支援する。
⑥日本ロボット工業会HPにて、ロボット活用に関する情報を集約するポータルサイト「ロボット活用ナビ」(http://www.robo-navi.com/) を開設。 様々な分野でのロボット活用事例や、システムインテグレータの検索が行えるコンテンツを整備しているので確認いただきたい。
⑦経産省の他、総務省・文部科学省・厚生労働省・農林水産省・国土交通省など主力省庁がこぞって、 ロボットの産業振興と利活用促進のため、将来の市場創出への貢献度や期待度の高いロボット等を表彰する「ロボット大賞」を実施。次回(第8回)は2018年に公募・表彰する。 第7回ロボット大賞 公式ウェブサイト http://www.robotaward.jp も参照いただきたい。
と、ご担当ならではの裏話を交えながら約1時間の講演をいただきました。
経済産業省のRIPS 紹介ページもご参照ください。http://www.meti.go.jp/press/2017/06/20170616001/20170616001.html